なんとなく








「俺と付き合ってみんか?」




そう言われたのは今から約一週間前。

全く接点の無い忍足君から行き成り告白をされたものだから

私の驚きはものすごかった。

だが、それ以上に私の周りの反応の方が大きく


「なんでアンタが!?忍足君と何あったの?全部吐いて!」


と皆に言われる始末。私だってさっぱりわからない。

「返事はあとでええ。」

そう言われ、どうしたものか悩んでいた自分が居たはずなのに、

なぜ、なぜ忍足君と向き合って、

しかも苺パフェを食べているのか?




「私。なんでここにいるんだろ。」

「俺が誘ったからやけど。」

「なんで苺パフェ食べてんだろ。」

「抹茶の方がいいなら俺のあげるで?ほらアーン。」




忍足君は自分の抹茶パフェをスプーンに一口分とり、

私の顔の前に出した。

無論、それを食べる事は出来ず

(私と忍足君は付き合っているわけでもないし)

「いや、いい。」

と彼のスプーンを拒んだ。

「そう。遠慮せんでな。」

彼のスプーンは私の顔の前から彼の口へを移った。



「で、本題なんだやけど。」



思わず、ギクリとする。

スプーンをもつ私の手が止まった。



「返事考えてくれたやろか?」

「んっと・・・」



決めてない。付き合いたいともそうでないとも思わない。

極めて微妙な気持ち。

彼の顔を見た。ニコニコと笑っている。

逆に怖い。



「よく考えたんだけど・・・「まさか。」



私の言葉が遮られる。



「まさか、『やっぱ無理』とか言わんといてな。

パフェ代は彼氏になる前提で出すつもりやで?」

「え・・そんな急に・・「答え、決まった?」



相変わらず、彼はニコニコ笑っている。

私は俯き、小さく呟くように言った。







「…お願いします。」









なんとなくの恋も悪くないんじゃないか、

苺パフェの生クリームを舐めつつ、

彼の嬉しそうな笑顔を見ながら、

ひとり心で思っていた。






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◆拍手お礼夢
名前変換なくてゴメンなさい。