やっと出会った王子様 「すみませんが、他のお客様のご迷惑となりますのでお帰りください。」 見るからに、柄の悪そうな男3人組に言い放つ。 コンビニ入口に座り込んで、タバコをふかしてゲラゲラ笑う。 ついさっき、店内で買った漫画を読んでは飲み食いをする。 ここは宴会場ではありませんのよ? いい加減に頭にきた私は営業スマイルで彼らに向う。 怖い物?死んだらその時。まあ、死にはしないでしょ。 ああ、でも。死ぬ前に王子様には出会いたかったわ。 なんてお気楽に考えてたら、 野郎共は頭に来た様で、思い切り、私を睨んでくる。 「んだ?俺らは神聖なるオキャクサマだぞ?んあ?」 あら、怖い。青筋立てちゃって。 「または喧嘩売ってんのか?オラ。」 「ぶんなぐるぞ?」 冗談だとは思いますが、一々むかつく奴等ですこと。 私は皮肉たっぷりに言い返す。 「すみません。当店では喧嘩は売っておりません。」 どうやら相手もこの言葉にはイラッと来た様で、 グーで私に殴りかかる。避けるのなんて簡単よ。 喧嘩なんてしょっちゅうしてたもの。 と、思ったら。野郎の手が止まった。 見れば、キレイな人(男?女?)が野郎の腕をガッチリ掴んでるじゃない。 白い肌。軽くウェーブした髪。澄んだ目。 彼は私に微笑むと野郎を見て言った。 「女の子に暴力は駄目だよ。」 なぜか知らないけれど、奴等の顔は徐々に青ざめ、 遂には逃げるように去って行った。 そして彼は私に振り返って言う。 「いい?ああいう男にむやみに声を掛けちゃいけないよ。」 その人はあまりにもきれいで、 私はただ、「はい」と返事をするだけ。 その時、思った事がひとつある。 私、出会ったみたい。王子様に。 後日、バイト仲間に聞いた所、彼は幸村といい、 名門立海大の生徒ということを聞いた。 公立の高校に通う私には縁がない、なんて言われたけれど また出会える気がするわ。 だって、私の王子様だもの! ================ ◆拍手お礼夢[10/12〜1/5] 名前変換なくてゴメンなさい。