胡蝶 キラキラと星が輝いていた。 月は真ん丸で微笑んでいた。 星と空の向こうにある空は真っ黒で、 今にも、星も月も私も吸い込まれそうだった。 「ねえ、雅治。」 「なんじゃ?」 「この空、今にも私たちを吸い込みそうじゃない?」 「そうじゃな、深い紺色になっちょる。」 「違うよ、黒だよ。間違いない。吸い込まれそうだもん。」 「すごい自信だのう。それじゃあ、 吸い込まれてみるか? 」 「え?」 雅治は指をパチンと鳴らした。 暗闇は星も月も私も雅治も飲み込んだ。 何も見えない、空気が冷たい。この空間は孤独だ。 「雅治〜?どこ?ねえ、どこ?」 幾ら避けんでも声は静かに消えていく。響くことも木霊すこともない。 苦しい、 淋しい、 不安でたまらない。 タスケテ―――――― 「大丈夫か?」 目を開けて、目の前には探していた人、愛しい人---雅治。 「ここ、どこ?暗闇は?」 「なに寝ぼけてるんじゃ。折角人がドライブに連れて行ってやってるのに。」 ガタガタ揺れる車内、窓の外にはビルでも高層マンションでもなく、畑と田園。 「怖かった。」 「夢見たのか?」 「うんすごい現実的、というか、リアル。」 「胡蝶の夢、じゃな。安心しんしゃい。 俺はずっと------傍にいるから。」 隣りで運転をするあなたは少し照れていた。 暗くてはっきりとは見えないけれど。 (胡蝶:蝶の古称) ================ ◆拍手お礼夢[3/6〜5/20] 名前変換なくてゴメンなさい。