秋晴れ。
その中、1組のカップルが生まれた。
10月、氷帝学園では運動会が催される。
競技は100m走に始まり、運命走やクラス対抗綱引き、借り人競争など様々な種目があり、
生徒は100m走とその他の競技2つに参加する。
あたしが出るのは運命走とリレー。
・・・自分の籤(くじ)運の悪さを恨みたい。
運命走は同じ番号札を持った男の子と2人脚でゴールすればいい話。
だけど、相手と歩調が合わないと走れない。
はぁ、憂鬱。
『 運命走に参加する生徒は選手集合場所に集まってください。繰り返します… 』
アナウンスが流れる。
あたしの脈も一気に急上昇!
転んだりしたらー…とか色々考えると埒(らち)があかない!
共に走る相手にも迷惑がかかりそうで心配になってきた。
「あっ、次出番じゃん!頑張ってねぇ。」
「…ありがと。相手に迷惑かけないように頑張る・・」
「ちょっ、何弱気になってるのよ!もしかしたらテニス部男子と走れるかもしれないじゃん!」
「それなら尚嫌だよ!ファンクラブの餌食だって!」
「希望としてはパソコン部とかかな、本気で走らなくても良いし」
「本気で走れば速いのに何言ってんだか」
「目立つのは嫌いなのよ!3位ぐらいを狙うわ!」
「それじゃぁ、うちのクラスに点数が入らないでしょ!」
バシッとに背中を叩かれ、とぼとぼと選手集合場所まで行く。
――走った結果は見事1位。
というのも、相手は野球部キャプテンの人で超熱血キャラの矢田くん。
『本気で走らないとキスするぞ』、と冗談交じりに脅され本気で走ってしまった。
そんな事で焦る自分って一体…。
よく考えれば、矢田くんは彼女持ちだからそんな事するはず無いじゃん。
そんなことを考えていたら、後ろに1つの影。
「よぉ、見事1位じゃねぇか、アーン?」
「(げっ)跡部さま、見ていらっしゃったのですネ」
「なんだよ、その口調は。お前、本気で走らないんじゃなかったのか?アーン?」
「いや其の予定だったんだけど、矢田くんに脅されてねぇ…(笑」
「…は?矢田に?!…脅された?!なんて?!」
「『走らなきゃ、キスするぞ』ってね!アハッ☆」
「…………ふん、そーかよ」
そう言うと、跡部はどこかへ行ってしまった。
なんだ、今の長い間は・・・?
*
それから午前の部が無事に終り、昼食を食べ、午後の部を迎えた。
『 次は、3年生の借り人競争です。 』
といった途端、急に黄色い歓声があがる。理由は簡単。
「キャー!!忍足先輩!頑張って下さーい!」
「がっくーん!頑張ってぇ!」
「慈郎ちゃん、頑張ってね!」
「宍戸先輩、応援してまーす!!」
「跡部さまーーー!頑張って下さーい!」
「1位は跡部!1位は跡部!」
「跡部先輩!応援しています!!」
そう、何故か知らんがテニス部が以上に集まっている。
しかもこの競技、紙には、
【好きな人】とか【可愛い女の子】 とかが書いているから女子は余計に張切る。
そして、カップルが1つ生まれるんだよね〜。毎年必ず。
なーんて考えてたら、既に第1グループはスタートしたようで
女子は少しでも目立つように前にのめり出ている。
第1グループには・・・・あっ、跡部と忍足くんか。
大人気のテニス部2人を見ていたら、
開いた紙を持った胡散臭い笑顔の忍足くんと
すっごい形相の跡部が走って近付いて来ている。
「なんや景ちゃん、凄い顔しとるで」
「アーン?忍足、お前なんて書いてあったんだよ?」
「知りたいか?【美人な人】やで」
「で、誰とゴールするつもりだ?」
「気まっとるやん。1組のちゃんや、ごっつ別嬪さんやろ?」
「狽ネに?か?!?!」
跡部と忍足くんは何やら言い合ってるみたい(明らかに一方的だけど)。
ほのぼのと見ていると行き成り跡部が叫んだ。
「ーーー!出て来い!今すぐ俺のところまで来い!」
買nイィィ?!
周りの人が一斉にあたしを見る。
「〜、御指名だよ〜」
がすニンマリと黒い笑いで背中を叩く。
「ー!早くしろ!ゴールできねぇだろうが!」
跡部の野郎、ファンがすごい顔で睨んでるのが見えねえのか?
出て行けるわけねえだろ!
と顔を伏せた途端右手首を掴まれた。
・・・跡・・部?
「オイ、俺様が折角呼んでやってるのに聞こえねぇのか?アーン?」
耳元で囁くエロティックな低い声。
その声、ドキドキして心臓に悪いです。
そういって、無理矢理立たされる。
手を握られ、走り出す跡部に引きずられるかのように一緒に走るあたし。
側から見れば絶対かっこ悪い。
てゆうか、恥ずかしい!
そして、1番ノリでゴールしたあたしと跡部。
拍手やらブーイングやら色々聞こえてくるがそんなこと構ってられない!
「跡部!行き成り呼んで引っ張らないでよ!恥ずかしかったじゃん!」
「あ・・・あぁ、悪かった」
跡部がやけに素直だ。
しかもこっちを見てくれない。
調子狂うなぁ・・・。
「「・・・・・・・・」」
他の人がゴールするのを無言で見守るあたし達。
流石に気まずい。
「ねぇ、跡部。…手、離してちょうだい?」
「・・・・・」
「ねぇ、聞こえてる?」
「・・・・・」
「跡部ー?ねぇ、跡部ー、聞こえ「嫌だ」
「は?」
跡部は顔を向けると、勝ち誇ったように笑って言った、
「好きな女と手を握っていたいと思うのは当然だろ?」
あたしの頬は一気に紅く染まった。
出来る事は、跡部の手を強く握り返すこと。
繋いだ手は離れない
(おまけ)
「ねぇ、借り人の内容なんだったの?【好きな人】とか?」
景吾 「アーン?秘密に決まってるだろ」
「ちぇっ、なんだよ〜、つまんないの〜」
景吾 (死んでも【クラスの人】なんて言わねぇよ)
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景吾、初夢!
氷帝運動会あるんですよねー。
それで行き成り書きたくなった。
…が、はちゃめちゃに。
まぁ、許してチョ!笑)
[06/09/29 piyo]
[08/12/19 修正]