上を見上げれば青い空が広がっていて、まるで青いペンキをぶちまけたみたいだった。
白い雲が綺麗に浮かんでいた。ふわふわして、綿菓子みたいだった。
手を伸ばせば届きそうなのに、どんなに背伸びしても届かなくって空回り。
「あー、もうすぐで届きそうなのにー!」
幾ら背を伸ばしても届かないみたい。諦めて、木陰に腰を下ろす。
そしてあの雲みたいにふわふわな慈郎の髪に触れる。
こいつもクモみたいなやつだと思う。
「慈郎って本当、ふわふわ。」
「それって褒めてるー?」
「起きてたの?」
「うん。」
「いつから?」
「が空回りしてる所から。」
「あらら。見られてた。」
「あー、眠いC・・・。」
いつもの様に慈郎はまた眠りに着く。そして私はそのふわふわの髪を撫でる。
雲みたいなふわふわな髪。金色で太陽の光にも負けない位の輝き。見ててこっちも元気が出る。
出合った頃と変わらない、その輝き。素敵な貴方。
「君さ、チャンでしょ!?」
「貴方誰ですか?」
「俺、君の子と知ってるC〜。」
「だから貴方誰ですか?」
「ねえ、君テニス上手いんでしょ?」
女子テニス部に入学して、初めて試合をした日のことだった。
どうやらその日、慈郎は私のことを見ていたらしい。
後で教えてくれた「めっちゃかっこ良かったC!」って。
その時の慈郎の目は太陽みたいに、金色に輝いていた。
その瞳に惹かれたのかな。その、真直ぐな瞳に。
「ねえ!今度俺と試合しよ!」
「嫌だ。」
「俺だってテニス部だよ!それなりに出来るC〜!」
「そんな暇ない。」
「じゃあ次の土曜日に試合しよ!決まりねー!」
「はっ!?ちょっと・・え!」
強引なやつ、そう思った。強いて言えば---------蜘蛛。
どんなに逃げようとしても逃げれない。罠に嵌(はま)ってしまったから。
笑顔という、究極の罠に。慈郎という、至高の罠に。
「あの、試合する気サラサラないので付きまとわないでください。」
「んー、無理なんだよね。俺、ちゃんが好きみたいだから。」
「え!?」
「もう試合してなんて言わない!だから--------俺と付き合って?」
横で眠る慈郎の髪を再び撫でる。私はあの時思ったんだ。『逃げられない』って。
慈郎は蜘蛛、私は蝶々。
もし、慈郎があの時強引に言ってなければ、今の私は無いのだ。
この青い空を眺めながら、雲みたいな慈郎の髪なんか触れないだろう。
「ふふ。幸せ。」
「・・・俺も。」
「起きてたの?」
「本当のこと言えば、ずーと起きてた。の顔見てた。気付いてた?」
「ごめん、気付かなかった。ずっと空見てた。」
「らしー。」
「ありがと。」
雲みたいな蜘蛛に恋した蝶々。
罠の上で恋をする------ずっとずっと永遠に。
蝶々とクモ
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ジローちゃん。久しぶりのドリ。
彼はほのぼのが似合います。
微妙なシャレなのですが・・・
受け入れてもらえたのでしょうか?;;
[07/01/30 piyo]
[09/01/01 修正]