「だぁぁああ!小野ちゃんのバッキャロー!」

「、女の子たるものもっと女らしくしなくちゃ……あ、女じゃなかったっけ」

「どっからどうみても女でしょ!アイアムヤマトナデシコ!!」

「………」









甘くて優しい青い春









今、『可哀想な子』という目で見たのはこいつ。滝萩之助。

あたしが言った『小野ちゃん』とは担任兼国語教師の小野坂先生(41)。

何故あたしが怒っているかというと簡単。…そう、居残りさせられている。

氷帝学園では日直活動は


@黒板消し Aプリント配り B日誌の記入


この3つがある。この3つをクリアすれば日直合格ということになる。

も萩之助も、たったそれだけのこと、とさっさと合格しさっさと帰りたかった。

しかし、小野ちゃんこと小野坂曰く




「明日の学級会のプリント作ってくれないか?急なんだが、明日の朝までに頼む!」



と、無理矢理仕事を押し付けられた。

それを受けは心底がっかりした。

帰ったら、昨日借りた漫画を読んで、ドラマの再放送を見て、

PS2をする、と、には綿密な計画があったのだ。

小野ちゃんの所為でぶち壊しである。




「しかもなんでハギとなわけ?もっと紳士的な人とが良かった。
 
 野球部の大塚君とかバスケ部の安内君とかあっ、

 樺地君とかも紳士だよね。はぁー、白馬に乗った王子様だったら良いのに」

「ずいぶんと言ってくれるね、。

 仕様が無いじゃないか。俺らは日直だし、出席番号が隣なんだから。

 それに、俺は充分紳士だと思うけど?」

「そう言う時点で萩之助紳士説は破滅よ。あー…王子様ー」

「王子様って大抵白タイツだよね。樺地が白タイツかぁ〜…どうだい?想像してごらん」




ハギの言うまま成すまま樺地君の白タイツ姿を想像。


・・・・・・・・あー。



「どう?」

「えーと、その。まぁ、それはそれで、物好きな人とかさ、うん、世の中広いし…」

「だろ?だから、この世で一番白タイツ似合うのって俺だと思わない?」

「えー自分で言っちゃうのかよ。あっ、でも安内君なら似合いそう!

 あの人色白で華奢(きゃしゃ)だし!」




そういって、は学級日誌に安内とおもわれる

似顔絵(とは言い難いもの)を書き始めた。




「、それ何?豚?河馬?あっ、ヘドロ?」

「違うわい!どうみても人間でしょ。これ、安内君ね。

 で、彼に王子様服を着せると―――


















 ほら!結構イイ感じ♪「いや、訳が分からないよ」




が日誌に落書をしている間に萩之助はプリントの下書きを始める。




「あー、でも安内君身長無いよね。でもさ、林君は高いよね。学年で1番じゃない?」




は座席表を見て勝手に男子評論を一人ではじめる。

そんなを物ともせずに萩之助は着々とプリントを作りをする。

既にペン入れにはいった様だ。



は座席表を置いて黙々とプリントを作る萩之助に話しかけた。




「ねー、ハギはどんな女の子がタイプ?」

「俺かい?そうだなぁうーん、そんなに理想は無いけれど強いて言うなら、
 
 色白で華奢で目が大きくて、料理上手でスポーツ万能、頭脳明晰。

 八面玲瓏で誰にでも優しくて、でも俺には甘えてきて家事全般が出来る大和撫子的な女性が・・・」

「もういい。もういい。聞かなきゃよかった」

「あっ、そう。ほら、もプリント作り手伝ってよ」

「あー、ごめん。・・・・何すればいい?」

「そっちのプリント、ペンで上からなぞって」

「了解しました!」









◇










「、終わった?」



「・・・まだです」

「俺、もう直ぐミーティングあるから帰るよ?」

「えっ!?帰っちゃうの。止めてヤメテ、一人にしないでぇ!!「何?夫婦漫才のつもり?俺突っ込みたくないんだけど」

「大丈夫☆既に突っ込んでるよ☆」

「はぁ・・・、疲れる。じゃぁ、完成したら先生に出しておいて。忘れずにね?」

「はぁーい。忘れるまで覚えてるよ」






ハギがドアを出て行くのを見送るとあたしは一つ溜息をついた。






「はぁ、色白で華奢で目が大きくて、料理上手でスポーツ万能、頭脳明晰。

 八面玲瓏で誰にでも優しくて、でも甘え上手で家事全般が出来る

 大和撫子的な女性なんて無理じゃん」




一体ハギの好きな子って誰なんだろう・・・・・。

せめて好きなタイプでも、と思ったあたしが馬鹿だった。

近付くどころか逆に訳分かんなくなっちゃったよ。






ガラガラガラ





「!?!?!」

「、何そんなに驚いてるの?」

「どっどうしたのでござるか?!みっ、ミーティングは?」

「口調変だよ。ちょっと忘れ物してちゃって。まだ始ってないから大丈夫だよ」



ハギが自分の机の中を漁り始めるとプリントが出てきた。

「あ、明日提出のやつだ・・・あたしも持ってこなきゃ」

なんて思っていたら突然目の前にハギの顔が。




「、元気ないみたいだね」

「えっ!?いやそんなことないよ。モリモリですよ!ってか、顔近い!!!」

「ふふ。そんなにいいものあげるよ」




ハギは2つ折にしたメモ帳をあたしの机に置く。




「何?これ?」

「見れば分かるよ」




言われるが侭、そのメモ帳を開く。













“ 俺の好きな人は

        この手紙を読んでる人






                                  好きだ。 ”














「こっ、これどういう「あっ、そろそろミーティング始っちゃう。そしたらね」




教室のドアに向うハギ、とまたあたしの側まで来るかと思えばそっと耳打ちをした。



『返事は明日でいいから。 吉報を期待するよ。』



青春は今始ったばかり。






































:::::::::::::::::::::::::::::::::::
滝さんは『和』が似合うと思う。
でも、王子様の格好もいいと思う。
誕生日関係ないけれど、一応ハピバ☆
そして、遅れて御免ね。

HAPPY BIRTHDAY HAGINOSUKE

[06/11/18 piyo]
[09/01/01 修正]