第六感っていうの?直感に近い嫌な予感がした。
部活を終えクタクタになって帰宅した俺の携帯が鳴る。聞きなれたメロディー。
「一生貴方を愛している」と、良くある恋のうたが俺の耳に響く。彼女だけの特別音。
愛しいからの電話。いつもなら3コール以内に出る。
だけど、今日は「出たくない、」と思った。嫌な予感がした。
4コール…5コール…恋のうたは歌い続ける。恐る恐る通話ボタンを押し、声を発した。
「悪いっ!マナーモードにしてて気付かなかった。」
嘘を吐いた。
「珍しいね、赤也がマナーモードなんて。」
はクスッと笑った。
「まあな。バスに乗る時真田副部長が五月蝿いからさ。」
「そっか。マナーを守るとは、偉い偉い。」
「馬鹿にしてるだろ?」
「してないって!赤也を見直したんだよ。」
いつもの会話。のはず。
『で、どうしたんだ?珍しいじゃんから電話なんて』
喉まで出て、飲み込んだ。
この言葉を言えば、何かが変わる気がした、良くない方向に。
俺の感が俺自身に危険信号を示す。
「「…」」
一瞬間が出来る。間が出来たら終わりだ。
思考をめぐらせ、話題をひねり出す。今日あったこと、テレビのこと、なんでもいいから話題を。
「あの「そういえばさ!俺、昨日の英語の小テストで10点満点の7点もとったんだぜ!」
なんでもいいから、話題を。
「へえ、すごいね。頑張ったじゃん。」
「まーな。かなり勉強したし。は何点だった?」
「私赤也に負けたよ。5点。」
「ヘヘッ俺の勝ち!…が5点なんて珍しいな。勉強しなかったのかよ?」
「うん、ノー勉で行って見ようかと思ったんだけど無理だったみたい。」
えへへ、とは笑う。電話越しでも分かる、の表情。
決して笑っていない。淋しい笑い。
いつもと同じ会話なのに、俺は冷や汗。どうして?
心臓がドクドクする。体全体の血が足りない気がする。
「あのね「まあ、次は俺は満点取るからも頑張れよ。」
「ねえ、聞い「あ、負けたらプリン奢りな。」
「赤也「あーやっぱゼリーにしようかな。」
に喋らすな、駄目だ駄目だ駄目だ!
必死にの言葉を塞ぐ。聞きたくない言葉を、聞きそうな気がして。
「赤也、聞いて欲しいことがあるの。」
予感が現実に変わる。
ゴクリと唾を飲む。深く息を吸った。
どうにか聞きたくない言葉を避けようとあれこれ考えて必死に考えてみるが、
良い言葉が浮かばない。、頼むから言わないでくれ。
「別れたいの。」
聞きたくなかった、その言葉。右耳に響いたの電子声は脳にこだまする。
別れたくない、俺はまだの事が好きなのに。
俺の本心を言うべく出た言葉は単純な返答。
「なんで?」
「赤也のこと、好きかどうかわからなくなった。」
「俺はが好きだ。これからもずっと好きだ。」
「でも、私はもう違うと思うの。」
「なんだよ、それ。」
「ごめんね、付き合うとか愛し合うとかなんか疲れたんだ。」
「俺は疲れない。」
「だから、バイバイ。」
「俺は認めない。」
「ごめんね、バイバイ。」
はそう言ううと、プツンと電話を切った。
事態を理解できないまま、俺は今だ右耳に携帯を当てている。
頬を、冷たい「何か」が伝っている気がした。
世 界 最 終 日
(君は消えた、世界は破滅した)
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なんて勝手な彼女だか…苦笑)
大好きな人が消えるのは
世界が破滅したのも同然。
[08/06/14 piyo]