それは、何気ない日常。













青春













「あーむかつく。」



誰に言うわけでもなく、自分の心の中で俺は呟いた。



そしてもう一度隣の席の女を見る。

やっぱりむかつく。






例えば、幸せそうな寝顔とか。


時々震える長い睫毛とか。


サラサラ揺れる髪だとか。






でもやっぱり一番むかつくのは、

『寝ることがこの世の一番の幸せ!』みたいな寝顔。

うっすら笑顔を浮かべながら、スー、という小さな寝息を立てている。



一方俺は、昨日の午後9時まであった部活と膨大な量の宿題のせいで

寝る暇もなく睡眠時間はたった4時間。健康なスポーツマンが寝る時間じゃねえって。



だからか、気持ち良さそうに寝るを見ると無性に腹が立つ。

堂々と寝ていながらもテストで満点近くを取ってしまう女だから更に腹が立つ。

仮に俺が授業中睡眠でもしてみろ。テストで赤点は確実だ。




まあそんなことはどうでもいい。




俺は右手に握っていたシャープペンの頭側での頬を軽く突く。

一種の安眠妨害。そんなの気にしない。寝てるコイツが悪いんだ。




「ん…。」




色っぽい声を出しては一瞬顔を歪めた。(やべ、一瞬そそられた!)

だが、一向に起きる気配は無い。あーもう!とっとと起きれよ。

ずるいよお前だけ。俺だって眠いんだよ。だけど必死で我慢してるんだ!



もう一度、今度はツンツンと2回(それもすこし強めで)の頬をつく。




「・・・・・・・・・スー。」




起きねー。全く反応なし。どうやら熟睡しているらしい。

それなら尚更妨害したくなる。あ?Sだって?知らねえよ、んなこと。



「じゃあ次の問題を---」



そう言うと先生は俺らのほうを見た。俺は咄嗟に目を差逸らす。

当てられないよう、必死に考えている振りをした。だが、は寝ている。

どうやら先生もが寝ていることに気付いたようで、俺に起こすよう無言で促した。





(そろそろ起きれ!馬鹿!)




俺はの脇腹を思い切り突付いた。




「ふひゃ!」




は肩をびくつかせ身体を起こす。

小さな声で意味のわからない奇声を上げると辺りを見回した。

静かだった教室にの小さな奇声が響いたらしい。クラス中の奴等がを注目している。



「おはよう、サン。じゃあ問2よろしくね。」



そう先生が微笑むとクラスの奴等がクスクスと笑い出した。
(勿論決して嫌味のある笑いじゃない)

は顔を真っ赤にしつつ、何もなかったかのように黒板の前に出て、

すらすらと問題を解いた。

(何ともない素振りをしても耳が真っ赤だっつーの)







「お前耳真っ赤。」






席に戻ったに言う。

はちょっと不機嫌そうに俺に返した。




「うるさい。切原が脇腹突付くからよ。恥ずかしかったあ。」

「だってお前起きないし。起こしたんだぜ?何度か。」

「熟睡してたから気付かなかった。」

「熟睡すること自体が間違ってんだよ。バーカ。」

「・・・い、いいの。問題解けたんだから。」




苦しい言い訳をするとはそっぽをむいた。

俺はすこしの横顔を眺めると、自分も先生に視線を戻した。








あー、むかつく。本当むかつく。








その素直に過ちを認めないところとか、

寝てたくせに問題を解いてしまうところとか、

拗ねた顔がムショーに可愛いところとか。
























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ツンデレ赤也くんとツンデレ主人公(笑)
赤也は年相応なキャラで本当可愛い子だと思う。
授業中に好きな子をからかってるいいさ!
そして後に後悔するといいさ!ハハハッ(笑)
[08/01/25 piyo]
[08/12/19 修正]